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過去の傷つきをどうするか問題

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子育てはたびたび過去を刺激してくる

子育てをし始めてから、自分の子ども時代を振り返ることが多くなった。
なぜあの時、あの選択をしたのか?
当時、親は何を考えていたのか?

よく思い出していたことがある。
私が札幌の高校から大学進学先に選んだのは、誰一人知り合いのいない関西だった。
北海道から来た学生がよほど珍しかったのか、
「自分、なんで来たん?」と嫌気がさすほど聞かれた。

正直自分にもよくわからなかった。でもあまり普通でないことだけはその時から感じていた。
親を残して逃げてきたような、なんとも言えない罪悪感もあった。

私は一体、何がしたかったのだろう。
結局、長い間大して考えずに放置してきてしまった。

でも自分が親になり、子どもに聞いてみたら
「自分は一人暮らししたとしても実家の近くがいい」とか言うもんだから
やっぱりなんかあるよなー、ちょっと見てみるかと思うようになった。

私の場合、その答えらしいものを教えてくれたのは家族心理学だった。
だから、あの時自分が求めていたことを今思うと、少し胸が痛む。
同時に私の中の母が「よくがんばったねぇ」と抱きしめたくなる。

あの時は自分の中で感じていたものをどう扱えば良いか知らなかっただけ。

ほら、目の前に食材があっても、料理のレパートリーが皆無だったら作れないのと同じ。
それから、よくわからない食材って毒あるかもしれないし。

答えがわからないものとどう付き合うか

正直に言うと、残りものをもう一度食べるのが苦手な方で。
だからどんどん冷蔵庫の隅に追いやられていく。
冷蔵庫を開けるたびに思う。(あれ、まだ食べれるかな・・)
でも確認はしない。悪くなっていそうで嫌だし、見たら最後な気がして。

(見なければないのと同じ)
・・と思っていたけれど、どうやらそうでもないらしい。

冷蔵庫を開けるたびに、一瞬だけ残りものが脳裏をよぎる。
そして、だんだんと思い出すこと自体が苦痛になっている自分に気がついた。
(・・・そろそろ確認するか・・・)

よくわからないものって、なんだか怖い。
昔、暗がりでカラスが死んでる!と思って近づいたら折りたたみ傘だった事が何度もあった。
正体がわかってしまえば、案外そこまでではないのかもしれない。
傷つきも、少し似ている気がする。
なぜ自分がこんな目に遭ってしまったのか。自分はどうしたら良かったのか。
答えがわからないことも多いから、目を背けたくなるのだろうか。

もちろん、だからといって全てを確認する気にはなれない。
昔のことを一つ一つ掘り返して丁寧に向き合いましょう、なんてことは言わない。
目をつむって捨てたっていい。見たくないなら、見なければいい。

ただ、ときには「見ないこと」の方が大きなストレスになる場合もある。
何かの刺激で、思い出したくなくても気になってしまうことだってある。

子育ては、結構そういうことが起こる場だと思う。

もうずっと昔のことで今の生活とは関係ないはずなのに、
心のどこかで引っかかっていること。
そして何かをきっかけにセンサーが働いて、妙に腹が立ったり、悲しくなったり、許せなかったりする。
そのきっかけは、本当にしょうもないことだったりするのだけれど。

そういうものは、一度くらい冷蔵庫から出してみてもいいタイミングなのかもしれない。
もしかすると、今のレパートリーなら調理次第で変わるかもしれないから。

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